石巻~牡鹿半島へ~最終回~
網地島でのんびりした一夜を過ごした
ウィルご一行の翌日の目的地は、
伊去波夜和氣命神社、またの名は
明神社です。
建立時期は不詳ですが、おそらく
300年以上前とのこと。
住宅地の中にあるこの神社の境内は、
周辺より1メーターちょっと高台になって
いることと、樹齢数百年になる神木達が
流れてきた瓦礫を防いだことにより、
奇跡的に生き残ったといいます。
震災の夜は、浸水したままの住宅地で
水面に残された祠の中に、数十人の
方が、凍えながら身を寄せて一夜を
過ごしたのだそうです。
そして震災から7カ月。
地域に元気を、と、明神社の宮司さんと
ヒューマンシールド神戸の吉村さんで
落語会を催すことになりました。
三遊亭京楽師匠は、阪神淡路の震災
以降、日本中の被災地に笑いをお届け
しています。
私たちはそのお手伝いです。
ウィル一行のメンバー、清水陽太郎さん
にご指南いただき、落語会のあとは、
足つぼマッサージの会です。
私がマッサージを担当したご婦人は、
震災当日、あの女川いたのだといいます。
「み~んな流されちゃった」
「私も流されちゃえばよかった」
そうつぶやく彼女も、落語とマッサージで
満面の笑みになってくれました!
笑いとスキンシップの力を思い知ります。
神社を出ると、石巻駅前で8月に
営業を再開したうどん屋さんでたらふく
食べ、土産の笹かまを買い込んで、
帰路につきました。
津波の被害を受けたシャッター通りの
うどん屋さんと笹かま屋さん、頑張って
下さい!
振り返ると、なんともお気楽な旅のよう
ですが、やはり今回も現地に足を運ぶ
事の大切さを実感しました。
でないとやっぱり記憶から薄れてしまう
ように感じています。
今回の旅でお世話になった、
ヒューマンシールド神戸の吉村さん、
ありがとうございました。
彼らは、今も石巻を拠点に東北や和歌山
などの被災地で活躍中です。
ぜひまた企画しますので、
一緒に行きましょうね!